あなたのケースではいくら?相続税の全体像を把握しましょう。
入力された条件に基づき、相続税額の概算をステップごとに表示します。これはあくまで簡易的なシミュレーションであり、実際の税額とは異なる場合があります。
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相続税計算の最初のステップは、相続財産を正確に把握し、そこから非課税財産や債務などを差し引いて「正味の遺産額」を算出することです。課税対象となる財産には、現金、預貯金、不動産、有価証券などのほか、死亡保険金や死亡退職金といった「みなし相続財産」も含まれます。
特に、死亡保険金と死亡退職金にはそれぞれ「500万円 × 法定相続人の数」という非課税枠があります。このシミュレーターでは、この非課税枠も考慮して計算します。
これらの財産から、借金などの債務や葬式費用を差し引き、さらに相続開始前3〜7年以内の生前贈与を加算します(このシミュレーターでは生前贈与は考慮しません)。
最終的に、その合計額から「基礎控除額」を差し引いたものが、税金計算の土台となる「課税遺産総額」です。
基礎控除額 = 3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)
課税遺産総額が0円以下の場合、相続税はかからず、申告も原則不要です。
課税遺産総額が確定したら、次に家族全体の「相続税の総額」を計算します。ここでのポイントは、実際の遺産の分け方に関わらず、法律で定められた「法定相続分」で「仮に」遺産を分けたとして計算する点です。これにより、遺産の分け方によって税金の総額が変わる不公平を防いでいます。
相続人の構成 | 法定相続分 |
---|---|
配偶者と子 | 配偶者:1/2、子:1/2 (人数で均等割) |
配偶者と父母 | 配偶者:2/3、父母:1/3 |
配偶者と兄弟姉妹 | 配偶者:3/4、兄弟姉妹:1/4 |
法定相続分で仮に分けた各人の取得金額に、下の速算表の税率を適用して「仮の」税額を計算し、全員分を合計したものが「相続税の総額」となります。
法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000万円以下 | 10% | - |
3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
1億円以下 | 30% | 700万円 |
2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
6億円超 | 55% | 7,200万円 |
最後に、ステップ2で計算した「相続税の総額」を、実際に財産を取得した割合に応じて各相続人に割り振ります。そこから、各相続人の状況に応じた「税額控除」を差し引いて、最終的な納税額が確定します。
このシミュレーターでは、最も影響の大きい「配偶者の税額軽減」を考慮しています。
配偶者が相続した財産が「1億6,000万円」または「配偶者の法定相続分」のいずれか多い金額までであれば、配偶者にかかる相続税は0円になります。この特例は非常に強力ですが、適用を受けるためには相続税の申告が必要です。
注意:このシミュレーターでは配偶者控除以外の税額控除は計算に含めていません。また、土地の評価額を大幅に下げられる「小規模宅地等の特例」も考慮していません。正確な税額を知るためには、必ず税理士などの専門家にご相談ください。